通常キャラクターについては、シグマー僧以外には大きな変更はないと感じました。
○戦士系キャラクター:グランドマスター、ジェネラル・オブ・ジ・エンパイア(6版のエレクターカウント相当)、キャプテンは能力、ポイントともほとんど変化していません。ただし、「グリフォン旗」が55点になったので、歩兵エンパイアの定番と言われた、エレクターカウントが「グリフォン旗」持ちのソードマンに合流という編成・戦術はとれなくなりました。
○ウィザード:ウィザードロード、ウィザードとも変更なし。アーケインアイテムも「破滅の封印」や「魔力の杖」は健在で、大幅な戦術の組み直しはなさそうです。ただ、ハンドガンの「第一斉射」ルールがなくなったので、7版で「二次託宣」が1番でなくなって優先度が下がった「天空の魔法体系」の優先度がさらに下がりそうな気がします。(6版では「二次託宣」&「第一斉射」で相手にとってはかなり感じの悪いシナジーを形成していたのですが)これからはブライトウィザードとアンバーウィザードの時代でしょうか。
○シグマープリースト:WD誌上で追加されたアークレクター(ロード枠)が正式エントリーになりました。(逆に、ウルリックのプリーストは7版アーミーブックには入りませんでした)ウォリアープリーストを見比べても、能力が微妙に変わりました。
・「祈祷」(4レベルバウンドマジック)のメニューが変更になり、「プリースト本人とと合流先ユニットが戦意喪失しなくなる祈祷」などという物騒なものが加わりました。リメインスペル扱いなのでパワーダイスでディスペルできますが、相手としては接近戦中(あるいは開始直前)にこれを通すのは避けたいでしょうから、相手のキャスト/ディスペルダイスを1~2個は確実に圧迫できますね。
・「正義の怒り」による本人&合流先ユニットの「憎悪」の対象が6版では限定されていましたが、今回はすべての敵を憎悪するようになりました。札幌に多く生息するグリーンスキンを憎悪するようになったのは嬉しいですね。6版時代はエンパイアを荒らし回る敵のくせに憎悪できなくて悔しかったですから。
・アークレクターは、能力値が高く、ディスペルダイスを2個増やすほか、100点でウォーアルターに乗ることができます。ウォーアルターは巨大な(ラージターゲット)2頭立てチャリオットで、アークレクターがアンブレイカブルになる、4+ワードセーブ、ターンに1回バウンドマジックで「光の魔法体系」のスペルが使えるといったメリットがあります。反面、ラージターゲットで狙われやすいとか、ユニットに合流できなくなって「正義の怒り」がかなり無駄になるなど、デメリットもあり、使ってみないと評価が定まらないという印象です。
○マスターエンジニア
・ポイントや能力はあまり変わりません。
・発明品が増えました。従来のオプション武器に加えて、グレネード・ローンチング・ブランダーバス(榴弾発射ブランダーバス)と鳩爆弾がオプションで選べるようになりました。鳩爆弾は爆弾をつるした伝書鳩を敵に向けて放つ馬鹿兵器です。射程距離無限の攻4飛び道具。見えている標的モデルを選択し、1D6を振って「1->自分の所に戻ってきた!、2-4->敵にたどり着く前に爆発、5-6->命中!」となります。
・かねてから噂の機械馬は、マスターエンジニア専用の騎乗動物。先日上京したときに池袋ホビーセンターで黒サフ状態の実物を見ましたが、非常に格好いいです。ゲーム上は、鎧馬扱いですが、動力源の電気を貯めている真鍮球から放電するということで、チャージ時に1D3発の攻4インパクトヒットを叩き込めます。エンジニア本人がライトアーマーしか着られず、魔法の武器も持てず、今やリピーターピストル&ピストルもただの両手武器(しかも騎乗だと片手しか使えない)という貧弱な生き物なので、チャージさせるのはどうかと思ってしまいますが。
スペキャラの話はつづきにて。
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○スペシャルキャラクター
すでにリリースされたオーク&ゴブリンと同じように復活組も含めてスペシャルキャラクターが6人もいます。共通する変更点として、ロードないしヒーローの枠1つのみで入るようになり、ポイントさえ許せば編成上無理なく入るようになりました。
・ロード枠:カール・フランツ、カート・ヘルボルグ(レイクスガード騎士団長)、ヴォルクマール(シグマー大神官 Grand Theognist)、バルタザール・ゲルト
・ヒーロー枠:ルードヴィッヒ・シュワルツヘルム(皇帝のスタンダードベアラー)、ルーサー・フス
・6版のデータと比べるとコスト、能力ともやや抑え気味のキャラクターが多いですが、その中でカール・フランツ皇帝の強さと、ヴォルクマール師の切れっぷりが目立ちます。
・皇帝陛下は、装備の一部が弱体化し、「Leader of Men」が修正されましたが、変更後の「Leader of Men」も18インチの指揮範囲と、合流先のユニットが心理ルール無視になるというかなり強力なもの。基本的な能力値もグランドマスターを超えるレベルまで強化されています。
・皇帝陛下は、騎乗動物がオプションになり、複数(一番下は鎧馬)から選べるようになりました。そして、上はとうとうインペリアル・ドラゴン(帝国動物園に1頭だけいる)にも乗れるようになりました。もっともミニチュアギャラリーでは相変わらずデスクロウに乗っていましたが。
・「ストーム・オブ・ケイオス」でアーケイオンに殺され、ベラコールの旗に縛り付けられと散々な目にあったヴォルクマール師ですが、強靱な精神力で自分を復活させた混沌の力に打ち勝ち、ベラコールを自分を縛っていた魔法の鎖で殴り殺して凱旋してきました。挙げ句に、後任の大神官(いかにもな小人物なのですが)に迫ってマリエンブルクに逃亡させて、晴れて大神官に返り咲いています。自分の12インチ以内の全ユニットに「正義の怒り」をおよぼし、ウォーアルターに乗っていると、5+リジェネレーション付きで攻+2という専用マジックアイテムを持った強力なキャラクターですが、散々な目にあったせいでちょっと頭がおかしくなっていて「狂乱」しています。ウォーアルターに乗ってこそ真価を顕すはずですが、「狂乱」した人をラージターゲット扱いのチャリオットに乗せるのはどうかと思います。ラフテレイン内の敵に突撃して自爆とか、味方ユニットの向こうにいる敵に突撃しようとして突撃失敗とか目に見えるようです。
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